Thermal Injury(歯内療法における火傷の問題)

今日の松江は一日中変な天気だった。

朝から晴れたり、雨が降ったり、雪が降ったり、また晴れたり曇ったり。

何でそんなに墓参りにご熱心なのだ?と言われれば、私を予備校に通わせてくれて、そして大学3年で突然死ぬまで入学金・授業料・生活費の面倒をみてくれていたのは母方の祖父だったからだ。

あれはジャイアント馬場が亡くなった時と同じ時期だった。

祖父は突如としてこの世から消えた。

突然死である。

死因は伯父が遺体を傷つけたくないという理由で検死されなかった。

なので、なぜ祖父が逝ったのか?私は今でもわからない。

そして今でもその事実が受け入れられない。

多分、今もどこかに旅行に行っていて会えないだけなのだろうと思ってしまう自分がいる。

このように感傷的な気分になるときは私は必ずと行っていいほど自分の中に何かに対して”熱”が生じる。

この2日間は、Oral Boardに対する決意を新たにさせてくれたと思う。

ということで、熱、だ。

熱といえばOral BoardではThermal Injury(火傷)が聞かれるのでそれについてまとめてみよう。

熱による火傷は歯科治療において問題を引き起こす要因の1つである。

歯内療法でも超音波スケーラーによる弊害が指摘されている。

熱に対して我々はどのようなスタンスで対応すればいいのだろうか。

Zachによれば、20℉以上の温度変化が生じると、非常に高い確率で歯髄壊死が生じると報告している。

また、Erikson, Albrektssonはうさぎの脛骨にインプラントを埋入しそこに持続的に温度上昇を起こし、その結果10℃以上の温度変化(上昇)が起きると、骨は吸収され、Fat cellsに置換されることを発見している。

また、そのような骨に為害性が及ぶ温度上昇が生じた時、歯根はアンキローシスを起こす可能性があることもAtrizadehの猿を用いたin vivoの実験により示されている(温度に関する記載はないが)。

以上のことから明らかなように、歯科治療において体温+10℃の温度上昇は歯髄壊死、歯周組織・歯槽骨壊死、歯根の吸収を引き起こすので好ましくないことがわかるだろう。

では、臨床的に重要なのは何が生じたら歯根の表面が10℃以上になるか?だ。

メインauthorのS.Davis先生はUSCに何度も講義に来ていた。

ロングビーチのVeterans Affairs Hospitalの歯内療法科(レジデントはだだ1人しか入れなかった記憶がある)のディレクターだ。

 

 

 

 

抜去歯牙にポストをレジンセメントでつけてP-maxをフルパワーにし、何秒当て続けると温度が10度以上上昇する可能性があるのかを、温度計にて計測した。

20秒乾燥したままポストに超音波を当てると、8%の可能性で10度以上の温度上昇が歯根表面に生じることがわかる。

つまり、どのような状況でも20秒以上、超音波をフルパワーで当てない方がよそさそうだ。

では、10℃に温度上昇したものをどうやれば下げれるか?だが、

Air, Water, Endo Ice(をコットンにつけてそれをそのまま歯に当てる)を使用しても10秒程度の時間が必要である。

もちろん、これはin vitroの実験であるので限界があることがわかっている。

口腔内で歯根は歯槽骨に囲まれているし、血流もありこうしたものは温度を調整する役割がある。またポストの大きさやセメントの厚みも結果に影響を与えるだろう。

臨床的には怖くて超音波を20秒も当て続けるなどというのは私は基本的にありえない。(特にポストコアを除去する時。)

Gluskinが言うように、注水をこまめにしていく必要があるだろう。

以上より、超音波で熱による障害を引き起こさないようにするコツは以下のようになると考えられる。

  1. Short duration drilling(less than 20s)

  2. Water or Air coolant